それぞれの想いを重ねて
年末に忙しすぎたあまり、まったくブログも更新できずにいるうちにドラマも好評のうちに終了していました。そんなわけで旬を過ぎてしまった感は否めませんが、2巻のあらすじとネタバレをどうぞ。
「発表会が終わったら眞於先生に告白する」と宣言した理人に也映子は本気を感じ取り、いつものように茶化すことができないでいました。一方理人は、何かと也映子に眞於先生のことで相談を持ち掛けるようになります。
也映子は発表会を控え、何度も夢を見ます。発表会で失敗する夢、ケースを開けたら楽器がない夢etc.
三人での演奏はこれが最後になるかもしれないからこそ、悔いが残らないよう演奏にしたいという気持ちが也映子を緊張させているようです。そして迎えた本番当日、也映子の携帯に幸恵さんから連絡が入ります。
お義母さんの体調が悪く病院で診てもらったところ脳梗塞を起こしており、発表会には出られなくなったため。也映子と理人は二人でステージに立つことになりました。出番直前、理人は眞於先生に
「終わったら会える?」
と聞きますが、今はG線のことだけ考えるよう言われただけでした。
その頃病院の給湯室で一人洗い物をしていた幸恵さんは、バイオリンを構える姿勢を取り何も持っていない腕でバイオリンを弾き始めます。
ステージで弾く二人の間に、何も持たず空気を抱え込むようにバイオリンを弾く幸恵さんの姿が重なります。一番の名シーンです。
三人それぞれの思いが重なった演奏は眞於先生をして
「今までで一番よかった。」
と言わせしめたのでした。その眞於先生に理人は也映子もいる前で告白をし、速攻でふられるのでした。
「時間の無駄。」
だと。
涙と笑いと、いきなりの壁ドン
也映子と理人は打ち上げに出かけます。そこで酔っ払った理人は眞於先生にふられたことに触れ、
「也映子さんの言った通りになったね。」
と言うのでした。也映子の言う通り思い切りふられて、すっきりしたと。
そして続けて、
「也映子さん、けっこうきつかったでしょ。」
結婚するはずだった相手に突然ふられた也映子の当時の気持ちを、自分の経験を通して理解した理人の言葉に也映子は思わず感極まって涙します。希望をまったく与えないできっぱりふった眞於先生の言い方のきつさに
「あれはない。」
「だけど、あれ以上の断り方もない。」
涙が止まらなくなった也映子は泣きながら理人にバイオリンを続けよう、三人でこれからも続けようと説得します。
店を出たところで理人はバイオリンを取りに戻ります。待っている間也映子は幸恵さんに電話をし、発表会をリベンジしようと提案します。戻ってきた理人に替わるため携帯を渡す也映子に理人は
「ナンパされていなくなったかと思った。」
「今日、可愛いから。」
その言葉に也映子は勿論、電話の向こうの幸恵さんも固まります。
一方眞於先生は発表会が終わったあと、見に来ていた理人の兄と顔を合わせていました。
ミニコンサートと婚活と眼鏡
也映子は、ある日幸恵さんに
「カラオケのパーティールームでミニコンサートをやろう。」
と提案します。ピアノもあるので多実ちゃんに伴奏してもらいたい、観客は誰を呼ぼう、と盛り上がる也映子に幸恵さんはニヤニヤ笑いを隠せず
「理人とはあれからどうなった?」
と聞きます。しかし也映子は発表会後の最初のレッスンの後、理人に打ち上げの夜のこと何にも覚えていないと言われてしまったのでした。
理人は
一方理人は、眞於先生に付き合いたいと思っている相手がいるらしいことを知り、きっぱり諦めたはずが複雑な気持ちになり也映子を巻き込んでレッスンをさぼるのです。今、眞於先生の顔を見たら、相手が誰か、どんな奴か、聞いてしまって結果ますます嫌われるのだと落ち込む理人に也映子は
「あたし、婚活する。」
と唐突に告げ、さらに
「先生に聞いちゃいなよ。」
とけしかけます。それに対して理人は
「也映子さん聞いて。」
と頼み、二人は教室に戻ります。さすがに聞けるわけもなくレッスンを終えた帰り道、二人は一瞬手をつなぐのでした。
手はつないだものの一瞬で離れ、
「頑張れよ、婚活!」
「おうっ!」
と色気も何もないやりとりで理人と別れた也映子は、ある日婚活パーティーに出席していました。
結婚したい、と思ったのは本当だったのですが、婚活向けの服装で参加したにもかかわらず、相変わらずの眼鏡姿で気合が入らないまま、なんの収穫もなく婚活パーティーは終わってしまいました。
也映子は以前はコンタクトを使っていました。一方的に婚約破棄をされたあの日から学生時代に使っていた眼鏡をしたままの也映子は、まだどこか恋愛に前向きになれないでいました。そんな気持ちを眼鏡と一緒に婚活の場に持ってきてしまったのでした。
気持ちを3人でのミニコンサートに向けなおした也映子は理人とカラオケボックスで選曲をするのですが、そこに理人のバイト仲間で彼のことが好きな清水 結愛(しみず ゆあ)がやってきます。結愛から二人の選曲会議に遊びにいってもいいか聞かれた理人がOKを出したのです。
理人は結愛からの度重なるアタックにもはっきりと冷たい態度をとっていました。その理人が結愛を拒否せずに二人でいる場所に受け入れたことを也映子は、眞於先生にこっぴどく振られた理人が迷惑でしかなかった結愛の気持ちを受け入れるようになったのだと解釈し、仲よさそうな二人の様子にいたたまれなくなります。
その時偶然きたメールに
「大変、のっぴきならない用事が。」
とカラオケボックスを飛び出します。なんとなくモヤモヤするその理由を、果たして也映子は自覚しているのでしょうか。
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