上達し続けるための、体と心のコントロール

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故障を防ぎ、上達し続けるために役立つボディワークやメンタルトレーニング

僕のジョバンニ3巻で、イタリアの音楽学校の同級生とのあまりの技術の違いに焦り、過剰な量の練習量をこなす鉄雄に百合子が最初に教えたのが「ディスポキネシス」という音楽家のための心と体のコントロール法です。無理な体の使い方や、緊張やプレッシャーにより思うように演奏ができなくなってしまうことは、演奏活動をする上で問題となります。そこで、音楽を続けるために必要なボディワークとメンタルトレーニングや参考文献をご紹介します。

ディスポキネシス―音楽家のために生まれた、心身コントロール法

ディスポキネシスは、オランダ発祥の音楽家向けのボディワークです。特徴として、体だけではなく緊張等の心の問題から引き起こされる障害にも焦点を当てている点、音楽家向けとして開発された点があげられます。今までのボディワークは、役者やアスリート等のために開発されたものを音楽家向けに取り入れていたため、トレーナーが演奏については門外漢であることも多かったのです。ディスポキネシスは音楽の専門教育を受けている人がトレーナーになるので、楽器特有のの悩みにも対応可能です。

まだ比較的知られていないボディワークですが、日本でもレッスンが受けられます。京都と東京の2か所だけですが、出張レッスンも受け付けているようです。お問い合わせはディスポキネシス・ジャパンまでどうぞ。

アレクサンダー・テクニーク―元祖、ボディワーク。各界で実践者多数。

最も古い歴史を持つボディワークです。役者であるアレクサンダーが開発した、「体の悪い使い方の癖」をやめる、首を解放し背中を広く使う、ということを体に直接覚えさせるワークです。日本ではミュージシャン、ダンサーなどに多く広まっています。ディスポキネシスは音楽家のために専門化されたボディワークですが、アレクサンダーテクニークはどのジャンルでも体を使うものなら応用可能です。

トレーナー(アレクサンダーテクニークでは、教師と呼ぶ)は手指を使い、生徒の体に直接触れて微調整をします。レッスンの回数を重ねて体に正しい動きを覚えさせるのです。現役のミュージシャンの教師も多く、演奏のレッスンと並行して教えている教師も多数です。また、各地でワークショップも開かれています。教師の人数も多いので、地方でも受講しやすいと思います。レッスンを受けたい方は、日本アレクサンダーテクニーク協会HP で教師を検索できます。

本もたくさん出ていますが、演奏家向けのものを抜粋してご紹介します。


演奏者のための はじめてのアレクサンダー・テクニーク~からだを使うのが楽になる~


マンガとイラストでよくわかるアレクサンダー・テクニーク 実践編: 音楽演奏と指導のための


筋肉を意識したギター上達法30 ~上達の壁は身体の使い方で越えろ!~ [DVD]


音楽家ならだれでも知っておきたい「からだ」のこと―アレクサンダー・テクニークとボディ・マッピング


吹奏楽部員のためのココロとカラダの相談室 コンクール・本番編 今すぐできるよくわかるアレクサンダー・テクニーク


ドラマーが知っておくべき身体の仕組みと動かし方 [DVD]


実力が120%発揮できる! ピアノがうまくなるからだ作りワークブック

フェルデンクライスメソッド―一人でもできるボディワーク

フェルデンクライスメソッドは、物理学者のフェルデンクライスが創始者となったボディワークです。日本では演出家の安井武氏が最初に広めた関係で、まず演劇の世界で広まりました。

フェルデンクライスメソッドはATMと呼ばれるグループレッスンと、FIと呼ばれる個人レッスンの2種類からなりたちます。ATMは見本などはなく、プラクティショナーの言葉による誘導だけでイメージしながら動き、FIはプラックティショナーの指先のタッチの誘導で動き、いずれも質の良い動きを学習していくメソッドです。

ATMは各地でワークショップや定期的なグループレッスンが行われているので、それに参加したり、また誘導のCD等も購入できるので、それを聞いて独学することも可能です。ただ、最初はワークショップ等に出た方がわかりやすく効率的だと思います。

一方FLはアレクサンダーテクニークに似た個人レッスンです。リハビリ等によく用いられています。創始者のフェルデンクライスが膝を故障し医学からは見放された時に、自分用のリハビリとして開発し全快したとあって、効果が高いようです。

プラクティショナーはこちらから探せます。日本フェルデンクライス協会HP

また、ATMレッスンの音源はこちらです。音楽家のためのフェルデンクライスのレッスンもこちらです。

フェルデンクライスジャパンHP

CD、ダウンロード、また書籍もこちらで購入できます。

4スタンス理論―身体を4タイプに分けて、タイプごとの特徴に合わせた動きを指導

4スタンス理論は、整体師の廣戸聡一さんが提唱する、人間の身体を4つのタイプに分けて、それぞれのタイプに合った動きを習得することでパフォーマンスをあげることができるという理論を基にした、体操や整体などの総合的ボディワークです。

4スタンス理論では、身体の重心のかかり方によって、A1、A2、B1、B2の4種類に分けます。さらにA1,B2をクロス、B1,A2をパラレルの2種類に分けます。そのタイプによって身体の効率的な使い方が違ってきます。

そのため、自分と違うタイプの先生に教わっても上達しなかったりします。それどころか思わぬけがにつながる可能性もあるのです。

音楽の場合、4つのタイプによって身体のどこでリズムをとるのが向いているか、それぞれ違ってきます。また、2つのタイプによって得意なリズムが変わってきます。

例えば、うねりがあり踊りたくなるようなグルーヴはクロスタイプが得意としますが、スピード感のある正確で切れのいいリズムはパラレルタイプに向いています。

自分のタイプの診断の仕方はこちら

4スタンス理論についてもっと知りたい場合、トレーニングや整体のお問い合わせはこちら。

廣戸道場(整体)

4スタンス倶楽部(4スタンス理論詳細)

レッシュ・プロジェックト(トレーニング、セミナーなど)

 

各種ワークショップには音楽のワークショップもあります。

タイプの診断については自己診断でも判別しやすいのですが、実際にトレーナーに判定してもらうとより正確です。

参考書籍はこちら


マンガでわかる「4スタンス理論」身体能力を最大限発揮するすごいカラダの使い方

ピアノ脱力法メソッド―楽にいい音で弾けるメソッド

ピアノ講師の大嶋聡子さんが考案した、ピアノを脱力していい音で楽に弾き続けるためのメソッドです。さとう式リンパケアを取り入れた脱力体操からはじまり、椅子やピアノ使ったフィンガートレーニング、うまく弾けないところの個別ピンポイント・レッスンもあります。

以前受けたとき、一回のフィンガートレーニングで指が広がったのにはびっくりしました。内容はどんどんブラッシュアップされているので、再受講を重ねるとより効果的だと思います。また、メールと動画の通信講座もあり、個人レッスンにもオンラインがあるので、地方在住でも受講が可能です。

お問い合わせはピアノ脱力法メソッド

 

その他の関連書籍をまとめて紹介

僕のジョバンニ3巻の参考書籍の一つです。


演奏者のためのメンタル・トレーニング 演奏者 勝利学

同じ著者によるメンタルトレーニングの本。わかりやすいです。


演奏家のための「こころのレッスン」―あなたの音楽力を100%引き出す方法

Amazonのunlimitedでも読める、ギターやベースのためのボディコントロール法ですが、どの楽器の人にも使えると思います。


楽器は筋肉で弾くな!!骨で弾け!!: 〜腰痛も軽減させる ギタリストとベーシストのための ボディコントロール術〜

 

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